「虐待してるって言われるの?」〜追い詰められる前に知ってほしいこと〜

「虐待」と向き合う。事業者は「裁く」のではなく「助ける」チームです。
「きつい言い方をしてしまう」「手を上げてしまった…」。福祉の人に知られたら、裁かれる?離れ離れにされる?そんな不安で相談できない方へ。現役スタッフのみやちゃんが、事業者の真実の立場を率直にお伝えします。私たちはあなたを裁くのではなく、共に良いゴールを目指すチームです。
もくじ
前回は事業者との上手な付き合い方・特に苦情の訴え方という事をお話しました。ちょっと話しづらいテーマでしたね。 そして今回はもう少し話しづらいテーマについて、早めにお話していこうと思います。
・私が虐待しているって言われるの?言われたら?
について。事業者の立場から、率直にお話ししたいと思います。
すでに、以下のような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
☆実はすでに、家族に大分きつい言い方をしている… ☆本当のこと言うと、実は、手を上げてしまっている…
それだけは言えない。 福祉の人に知れたら、それこそ大変なことになってしまう。 裁かれる?家族と離れ離れにされる?
そんなことを考えると、とても福祉を入れる気持ちになりませんね。
☆事業者はあなたを「裁く」立場ではありません
介護福祉の事業者は、
『虐待が生まれてしまった世帯をフォローする』 『みんなが落ち着ける介護のゴールを目指す』
チームです。虐待してしまった人を裁く立場ではありません。
我々は虐待ケースに対して、通報の義務があります。しかし、 『通報=虐待者を罰する』ではないのです。
通報は、関係機関と連携して
『この世帯は介護に追い詰められている』
『どのような支援が必要か?』
『介護者とご利用者双方に、いったん休息してもらう手段はあるか?』
を検討するために通報するのです。
※ショートステイや、介護家族の負担軽減のための入院(レスパイト入院)のような事例があります。※
どうか「福祉のプロにこんな事をしられたら大変だ」と考えないでください。
☆「良くなくて良し」。次のステップへ進むお手伝い
身内の方への相談等で、良い助言があれば良いでしょう。しかし、えてして ・「どこもそんなもんだよ」と我慢を勧められる ・責められる といった展開になりがちです。
ご利用者の在宅生活の終わりは、様々な形があります。 献身的な介護の果てに、ご逝去まで看取ることだけ良し、後は駄目という事ではないのです。限界まで施設入所を我慢すべし、というルールもないのです。
良いゴールを目指す必要はありません。
良くなくて良し。 これ以上つらくならない所で、なんとか次のステップに進めたなら良し。
そのような気持ちを介護者が持てるように支えるのが、ケアワーカーです。 私たちは、事業者として介護家族の負担軽減に取り組む職能者なのです。ぜひ、取り組ませていただきたいと思います。
今回はまず、家族間においての虐待という話でした。 次回は ・何が虐待にあたる? ・事業者による虐待について実際の数字 といったところをお話したいと思います。
ではまた、次回お会いしましょう!
この記事を書いた人
みやちゃん
保有資格:介護福祉士/介護支援専門員/同行援助従業者養成研修(応用過程)
訪問介護管理者(歴10年以上)/ 介護支援専門員・介護福祉士 訪問介護の現場責任者として、10年以上にわたり在宅介護の「はじまり」から「終わり」まで、あらゆる局面を実務として経験。制度の枠組みだけでは解決できない、ゴミ屋敷化、近隣トラブル、家族関係の断絶といった、在宅介護の過酷な現実に数多く立ち会ってきた。 介護福祉士、ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格に加え、視覚障がい者の外出を専門的に支える「同行援護従業者(応用課程)」を修了。専門的な知見と、10年の現場実績に裏打ちされた「判断力」が持ち味。 「みやちゃん」の愛称で呼ばれるが、その本質は「どんなに困難な状況でも、決して見捨てずに出口を探し抜く」という、ご利用者様やご家族様への徹底した伴走姿勢にある。 「本人の言葉」と「目の前にある事実」のズレを見逃さず、ご家族様が一人で抱え込む限界を突破するための確かな道筋を提示し続けている。